SAQトレーニングとは…?3種類の「スピード要素」を紹介!

スピード能力は、主に「スピード」「アジリティ」「クイックネス」3つの要素に分けられます。速さの質を求めるためには、これらの要素を総合的にトレーニングする必要があり、特にスポーツの分野で広く取り入れられています。
それぞれの英表記の頭文字をとって「SAQトレーニング」と呼ばれています。3つのスピード要素の特徴を簡潔に説明します。

S:スピード

絶対スピードでより速く動く能力で、重心移動の速さのことを指します。

ダッシュなど、純粋な移動のスピードを高めるトレーニングを行います。トップスピードを上げるアシスティッドスプリントや、加速力を高めるレジスティッドスプリントなどが有効です。

直線的なスピードが主に求められますが、前方向だけでなく、後ろ、横、斜めなどすべての方向への重心移動の速さも必要です。

A:アジリティ

身体をコントロールする能力で、素早い方向転換、再加速の速さ、すなわち敏捷性のことを指します。

変化に対応して身体をコントロールし、素早く的確に動くためのトレーニングを行います。ラダーやミニハードルなどミニアトラクションを使用して機敏性を高めます。

アジリティは、動きの正確性が求められます。アジリティ低いと、バランスを崩したり、プレーが遅くなったりとスポーツ時のパフォーマンスに大きく影響が出ます。

Q:クイックネス

刺激に反応し速く動きだす能力で、動き出しの速さのことを指します。

刺激に反応して速く動き出すためのトレーニングを行います。視覚、聴覚、触覚などの刺激に対して、「認知・判断・実行」のスピードを高めます。

クイックネスは、瞬間的な素早い動き出しが求められます。アジリティとは違い、そこに正確性は伴いませんが、反応の良さと無駄のないスムーズな動きが必要です。

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まとめ

スポーツでは、種目によって求められるスピードの質が異なります。従って、そのスポーツ、またはポジションの特性に応じたスピードトレーニングを重点的に行うことが必要になります。SAQトレーニングを通じて、ただ単にスピードを生み出すための筋力だけではなく、神経系の能力やバランス能力など、連結しているさまざまな能力を向上していくことができます。