人体には、約600のさまざまな筋があり、骨格筋、心筋、平滑筋の3つに分類されます。
その中で、一般的に「筋肉」と呼ばれているのが骨格筋で、関節を挟んで両側の骨に付着しています。骨格筋は運動の基盤となるだけではなく、体温の保持や身体の保護など大きな役割を担っています。
ここでは、全身の筋肉の名称と主な機能について紹介します。
目次
上半身の筋肉の名前と主な役割
首・胸・上背の筋肉
① 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
頸部の屈曲、側屈、回旋
② 僧帽筋(そうぼうきん)
肩甲骨の拳上、内転、上方回旋
③ 大胸筋(だいきょうきん)
肩関節(上腕)の内転、屈曲など
④ 板状筋(ばんじょうきん)
頭(頸部)の伸展、側屈
肩・腕の筋肉
⑤ 三角筋(さんかくきん)
肩(上腕)の外転、伸展、屈曲など
⑥ 棘上筋(きょくじょうきん)
肩関節の外転
⑦ 棘下筋(きょっかきん)
肩関節の外旋、伸展
⑧ 小円筋(しょうえんきん)
肩関節の外旋、伸展、内転
⑨ 大円筋(だいえんきん)
肩関節の内旋、伸展、内転
⑩ 肩甲下筋(けんこうかきん)
肩関節の内旋、内転、伸展
⑪ 烏口腕筋(うこうわんきん)
肩(上腕)の屈曲など
⑫ 上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)
肘関節の屈曲、前腕の回外
⑬ 上腕筋(じょうわんきん)
肘関節の屈曲
⑭ 腕橈骨筋(わんとうこうきん)
肘関節の屈曲、前腕の回内、回外
⑮ 橈側手根屈筋(とうそくしゅこんくっきん)
手関節の掌屈、撓屈など
⑯ 長掌筋(ちょうしょうきん)
手関節の掌屈
⑰ 尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)
手関節の掌屈、尺屈
⑱ 上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)
肘関節の伸展など
⑲ 肘筋(ちゅうきん)
肘関節の伸展など
⑳ 長橈側手根伸筋(ちょうとうそくしゅこんしんきん)
手関節の背屈、撓屈
㉑ 短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)
手関節の背屈、撓屈
㉒ 尺側手根伸筋(しゃくそくしゅこんしんきん)
手関節の背屈、尺屈
≪合わせて読む↑≫
体幹部の筋肉の名前と主な役割
体幹上部の筋肉
① 広背筋(こうはいきん)
肩(上腕)の内転、伸展など
② 前鋸筋(ぜんきょきん)
腕の拳上など
③ 腹直筋(ふくちょくきん)
体幹の屈曲、脊柱の側屈など
④ 外腹斜筋(がいふくしゃきん)
体幹の側屈、反対側への回旋など
⑤ 内腹斜筋(ないふくしゃきん)
体幹の側屈、同じ側への回旋
⑥ 腰方形筋(ようほうけいきん)
体幹の側屈
⑦ 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
直立姿勢の維持
体幹下部の筋肉
⑧ ・大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
・腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)
股関節の外転、屈曲、内旋、股関節の伸展関節の伸展
⑨ ・腸腰筋(ちょうようきん)
・大腰筋(だいようきん)
・腸骨筋(ちょうこつきん)
股関節の屈曲、骨盤の前傾など
⑩ 股関節内転筋群(こかんせつないてんきんぐん)
・長内転筋(ちょうないてんきん)
・薄筋(はっきん)
股関節の内転など
⑪ 縫工筋(ほうこうきん)
股関節の屈曲、外転、外旋や膝関節の屈曲、内旋
⑫ 中殿筋(ちゅうでんきん)
股関節の外転など
⑬ 大殿筋(だいでんきん)
股関節の伸展など
下半身の筋肉の名前と主な役割
下半身前面の筋肉
① 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
・大腿直筋(だいたいちょくきん)
・中間広筋(ちゅうかんこうきん)
・外側広筋(がいそくこうきん)
・内側広筋(内側広筋)
膝関節の伸展、股関節の屈曲
② 長腓骨筋(ちょうひこつきん)
足関節の底屈、外反(回内)
③ 前脛骨筋(ぜんけいこつきん)
足関節の背屈、内反(回外)
④ 長指伸筋(ちょうししんきん)
足関節の背屈、外反(回内)など
下半身背面の筋肉
⑤ 大内転筋(だいないてんきん)
股関節の内転、外旋
⑥ ハムストリングス
・大腿二頭筋(だいたいにとうきん)
・半腱様筋(はんけんようきん)
・半膜様筋(はんまくようきん)
股関節の伸展、膝関節の屈曲および内旋
⑦ 下腿三頭筋(かたいさんとうきん)
・腓腹筋(ひふくきん)
・ヒラメ筋(ひらめきん)
足関節の底屈、膝関節の屈曲
まとめ
全身の筋肉はつながっています。運動をする際、どの筋肉が活動されていて、どの筋肉と連動しているかを大まかにイメージできるだけでトレーニングの効果に違いが出てきます。名称と役割を知ることはトレーニングの基礎なので覚えておきましょう。