ミネラルの種類、主な働き、多く含む食品を紹介します!

ミネラルの種類と役割について解説します。骨や血液など身体をつくる成分や、組織の働きを助ける役割があります。

ミネラルの種類

ミネラルは身体の構成成分であり、一方で組織や臓器の働きを助ける役割をもち、ビタミン同様、生命維持に欠かせない栄養素です。

人体に必要なミネラルは16種類で、このうち1日に100mg以上補給することが必要とされる多量ミネラルは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩素、リン、硫黄の7種類です。1日に100mg以下でよいとされる微量ミネラルは、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン、コバルトの9種類です。

塩素、硫黄、セレン、クロムなどのミネラルは、通常の食事をとっていれば不足しないミネラルです。

カルシウム

カルシウム(リンも含む)は骨や歯の成分となります。

骨も常につくり変えられているので、不足しがちなカルシウムを毎日積極的に摂る必要があります。カルシウムを多く含んでいる食べ物は牛乳、ヨーグルト、魚介類、モロヘイヤなどです。

また、カルシウムは水に溶けるとイオンとなり、筋細胞に含まれて、筋肉収縮に必要な働きをしたり、神経細胞では神経伝達作用にも関わっています。

鉄は、血液中の赤血球に含まれる成分で、全身の細胞に酸素を送り届けるという重要な役割をもつミネラルです。

鉄が不足すると貧血になります。適切な栄養摂取ができていないと、運動する人は貧血になりやすいという側面があります。
原因は、大量に汗をかくことで鉄を失いやすいこと、運動時に跳んだり打ったりしたときの衝撃で毛細血管内の赤血球が壊れやすいことなどがあります。

貧血を防ぐために、鉄が不足しないように食事から鉄を積極的に摂取するように心がけることが大切です。

食物中の鉄には、吸収されやすいヘム鉄吸収されにくい非ヘム鉄があります。
ヘム鉄は肉類や魚介類など動物性食品に含まれていて、非ヘム鉄は海藻類や野菜など植物性食品に含まれています。非ヘム鉄でも、ビタミンCと一緒に摂ると、吸収されやすい鉄に変わります

ヘム鉄と非ヘム鉄

*ヘム鉄
鉄原子と有機物が結合したもので、腸管から体内に吸収されやすい鉄です。ヘム鉄の吸収率が10%~20%に対して、非ヘム鉄の吸収率は1~数%にすぎません。

鉄を多く含む食材

ナトリウム・カリウム

塩分として摂取されるナトリウムは水に溶け、血液や細胞内液など体液の浸透圧を一定に保つために必要です。
浸透圧を保つとは、体液中の水分を出入りさせて、濃度を一定の範囲に調整することです。

カリウムは、ナトリウムと対になって働くことが多いミネラルで、浸透圧を調節しながら体液量(水分量)をコントロールしています。


*浸透圧
2つの濃度の異なる溶液が膜を隔てて接する場合、同じ濃度になろうとして、濃度の薄い溶液から濃度の濃い溶液のほうへ水分が移動します。この水を移動させる圧力を浸透圧といいます。浸透圧とは水を引っ張る力と考えてもいいです。

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ミネラルの役割

主なミネラルの働き、欠乏症・過剰症、多く含む食品

ミネラルには、吸収阻害因子という、吸収を阻害する物質が存在します。

カルシウムの吸収は、ほうれん草に含まれるシュウ酸や豆類などに含まれるフィチン酸に阻害されます。

鉄の吸収は、お茶やコーヒーに含まれるタンニンによって阻害されます。

まとめ

ミネラルの種類