心に残るメッセージの伝え方について解説します。
エピソードトークの力
人にものを伝えるとき、相手の心に残るのは圧倒的に「エピソード」です。具体的な物語は人を納得させ、ひきつけます。
憧れの有名選手や名監督などが逆境で何を考え、どう行動して乗り越えたのかというエピソードを語ることによって、選手たちは自分の体験と重ね合わせながらそれを体験し、乗り越えるための勇気を得ることが可能になります。
また、歴史上の人物の武勇伝などを引き合いに出しながら、自分の伝えたいメッセージを相手に印象深く伝えることができます。
エピソードを語るための手順
➊ 伝えたいメッセージは、ひとことで言うと何か考えます。
➋ そのメッセージが伝わるためには、どのようなエピソードが役に立つか考えます。候補となるエピソードをいくつか挙げてみます。
➌ 持ち時間を考えて、どのストーリーを語るのか考えます。
➍ 尺の長さに合わせて、どのように語るのかをイメージしてみます。
➎ 実際に考えたエピソードを伝えて、聞いた人の反応を確認します。
指導者のメッセージの重要性
選手たちは、スポーツを通して目標に向かって進む中で、挫折したり、それを乗り越えたりしながら前に進んでいきます。
勝った人の数だけ、負けた人がいます。人の数だけドラマがあり、勝つために頑張っていたとしても、勝つこと以上の何かを得ることができたりします。そこで得られた教訓や信念は、生涯を通してその人を支え続けます。
指導者として、選手たちにどれだけ素晴らしい言葉を伝えられることができるのか。選手たちに対して手渡したいものは何か、その手渡したいものを伝えるためにはどんな言葉が考えられるかを考えながら、メッセージを伝えることが大切です。
スポーツを終えた後も、選手たちの人生は続きます。良い指導者の言葉とは、決してただ目の前の試合に勝つためだけの場当たり的な言葉ではありません。その後の人生を、前向きに生きていくための土台になるのです。
指導者の言葉が、「言葉のお守り」となって、選手たちを支えていくこともあります。
まとめ
名選手や名監督のエピソード、名言などの力を使って、選手の心に深く刺さるメッセージを伝えましょう。それが、選手たちの心を生涯支える言葉になるかもしれません。
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