【スポーツメントレ】チーム内で起こるトラブルの原因は?

チームや集団生活で起こる心理的ゲームを理解し、解消する方法について解説します。

チーム内での「心理的ゲーム」

チーム内において、力の欲求や承認欲求が満たされない状態にあるとき、人間関係の中でトラブルが起こりやすくなります。集団が不快な気持ちになる一連のやり取りを繰り返すことを「心理的ゲーム」といいます。

心理的ゲームには、「迫害者」「犠牲者」「救援者」の3つの役割があり、ゲームを「仕掛ける人」と「仕掛けられる人」がいます。

例えば、

迫害者
「あなたのせいでこうなった」など、あらさがしをしてゲームを仕掛けます。

犠牲者
「自分なんて全然ダメ」と同情をひこうとするゲームを仕掛けます。

救援者
「自分がなんとかしてあげる」というおせっかいゲームを仕掛けます。

ゲームは混乱し、最終的にメンバーが不快な気持ちになるので、心理的ゲームを見極め、適切に対処することが求められます。ゲームを仕掛ける人は、相手を認める心がけが足りていない状態だったり、心の中に納得できない気持ちを抱いていたりします。

「心理的ゲーム」からの脱却

人は誰かに認められたいという欲求が満たされないとき、正直に「すごいでしょう、認めて」と言えないので、代わりにゲームを仕掛けると言われています。

メンバーが心理的ゲームをしていることに気づかないと、振り回されて、チームの人間関係にヒビが入ります。エネルギーを生産的な方向に導くには、心理的ゲームから脱却し、本来の目的である夢に向かうように導く必要があります。

ゲームを止めるには、どんな心理的ゲームゲームが生じているのかに気づく必要があります。「前にもこんなことがあったかもしれない」と思うときは、それが心理的ゲームであることが多いです。

誰と誰とがどの心理的ゲームをしているのかを見極め、当事者がどのような役割をしているのかに気づかせて、役割をやめさせることが必要です。ゲームを仕掛けている人には本人を認めてあげます。仕掛けられている人には、「犠牲者にならなくていい」と伝えてあげます。

心理的ゲームをする代わりに、自分たちが夢に向かうために時間を使い、より良い関係や楽しい時間をつくる意識づけをすることが大切です。指導者から選手たち、また旬主導でもお互いを認め合う働きかけをすることで心理的ゲームへの発展は避けられます。

「心理的ゲーム」をやめさせるには

人はなぜ心理的ゲームをするのかというと、「認めてもらえると思うから」「退屈せず、時間がつぶせるから」「正直でオープンなコミュニケーションに伴うリスクをとらなくていいから」などの理由があります。

次のように、心理的ゲームの発生を見抜き、やめるように働きかける必要があります。

  • 自分が巻き込まれている心理的ゲームに気づかせる
  • 役割を演じることをやめさせる
  • マイナスの思い込みをプラスに変える
  • 自分自身や他人を無視したり軽蔑したりするのをやめさせる
  • 心理的ゲームについてよく話し合わせる
  • 心理的ゲームの結末の「悪い感情」を取り込ませない
  • 親密な時間をより多く持たせる

まとめ

人間関係のトラブルの背景にある「心理的ゲーム」の存在に気づき、やめさせる働きがけが必要です。生産的な方向に切り替えていくように目指しましょう。

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