【スポーツメントレ】自分の感情を客観視して問題を克服!

心の立ち位置が理解できるようになり、周りにいい影響を与えられるようになる方法について解説します。

自分の「心の立ち位置」を知る

自分の意志で感情のコントロールができるためには、自分の「心の立ち位置」を理解することが必要です。

心の座標軸について知っていれば、自分の意志によって心の立ち位置を決めることができるようになります。

・横軸
自分を認めているか、認めていないかを表します。

・縦軸
相手を認めているか、認めていないかを表します。

・左下 「↙」
「自分のことも相手のことも認めることができない」心の立ち位置です。この立ち位置にいるとき、あきらめや絶望感を覚えます。

・左上 「↖」
「相手のことは認められるのに、自分のことは認められない」心の立ち位置です。この立ち位置にいるときは「周りの人たちはすごいのに、自分なんて全然ダメ」と思ってしまいます。自己否定、自己嫌悪、罪悪感、恥、不安、悲しみなどの感情を抱きやすくなります。

・右下 「↘」
「自分のことは認められるのに、相手のことは認められない」心の立ち位置です。この立ち位置にいるときはイライラして、不満と怒りを感じやすくなります。

・右上 「↗」
「自分も相手も認められる」心の立ち位置です。この立ち位置にいるとき、「自分も相手も素晴らしい」と感じられます。

心の立ち位置は、相手や状況が変わることで自分でも気づかないうちに切り替わっていきますが、人によって行きやすい場所があります。
何かが起きると人のせいにして怒っている人は、右下に行きがちで、「自分なんてダメ」と言いやすい人は、左上に行きがちです。すぐあきらめてしまう人は左下に行きやすい傾向があります。

右上のポジションが理想です。この立ち位置を常に意識しましょう。

指導者の「心の立ち位置」

指導者がどの心の立ち位置にいるかによって、選手に及ぼす影響が変わります。

指導者が心の立ち位置の右下にいるとき、つまり「自分が正しくて、選手たちは未熟で間違っている」と思っているときは、選手たちは指導者の苛立ちを自分たちのせいであると感じ、罪悪感、自己否定、自己嫌悪の感情が芽生えます。
心のエネルギーを奪う感情ですから、選手が伸びていこうとするエネルギーを奪ってしまいます。

指導者が、左上の「自分が不甲斐ない指導者だ」と自己否定の心の立ち位置にいるとき、選手たちにもそれが伝わり、指導を受ける側として複雑な心境になってしまいます。
これでは前に進むエネルギーにはなりません。

指導者が右上の立ち位置にいるとき、つまり「自分に自信を持つことができて、選手たちのことも素晴らしいと認めている」ときは、選手たちにとっては喜びと共に心のエネルギーも増幅し、前に進んでいくパワーになります。

誰しも心は揺れ動きます。常に理想のポジションに居続けることはできないでしょう。しかし、相手や自分を否定してしまう心の状態に陥ってしまったとき、指導者自身が「今、自分はどの心の立ち位置にいるのか」ということを客観的に意識しながら、心の位置を切り替えることが大切です。

まとめ

理想の心の状態を理解することによって、自分のことを認めながら、選手にも理想の心の状態が持てるようにサポートすることができます。

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