心の声を書き出して緊張を和らげる方法や、行動と感情のメカニズムを理解してマインドコントロールする手助けをする方法を紹介します。
心の声を切り替える
どのような種目の競技でも、不安になる場面があると思います。試合の直前は特に不安が大きくなるでしょう。
では、不安をつくり出しているものはなんでしょうか。自分が不安になるような場面を思い浮かべて、そのとき頭の中でどのような声が聴こえているかを書き出して、心の声を明確にすることが必要です。
自分が不安に陥るときの心の声を分析して、心の声を切り替える練習をしましょう。このトレーニングで少しでも緊張状態から解放することが可能になります。
例えば、「ミスしたらどうしよう」「負けそう」「逃げ出したい」などのような声が聴こえてくると、どんどん不安が大きくなって弱気になっていきます。
同じ場面で、頭の中をどのように切り替えたら落ち着きを取り戻し、実力が発揮できる状態になるのでしょうか。
例えば、「大丈夫」「自分ならできる」「自分を信じる」などのような言葉に切り替えれば、落ち着きを取り戻せます。
そのときの状況が不安をつくり出しているのではなく、そのときに聴こえてくる心の声が感情をつくり出しているのです。
心の声を切り替えれば、感情や身体の状態も切り替えていくことができます。
行動と感情のメカニズム
精神科医のウィリアム・グラッサー博士は、心と身体の状態を車の4つの車輪に例えました。
前輪となる「思考(言葉)」と「行為(行動)」は、自分の意志でハンドルを操作して切り替えることができますが、後輪となる「感情」と「生理反応」は、自分の意志で直接変えるのは難しいです。
前輪となる「思考」と「行為」を意識して変えれば、それに伴って後輪である「感情」と「生理反応」は自然と変化するのです。
つまり、「言葉」と「行動」を意図的に変えることで、心や身体のコンディションを整えていくことができます。
不安を感じるときは心の声を切り替え、ポジティブに*行動することで、感情や生理反応がついてくるので、自然とプレッシャーに強い自分をつくることができます。
*行動
すぐにできる行動の1つに「姿勢」があります。姿勢を整えることで前向きな心と身体の状態をつくりましょう。
例えば、背中を丸くしてうつむいていれば、弱音を吐きたくなって気持ちも後ろ向きになっていきます。背筋を伸ばしてあごを上げれば、気持ちは前向きになっていきます。
たったそれだけのことで、と思うかもしれませんが、大きな効果があります。心と身体はつながっているのです。
まとめ
思考と行為が習慣をつくり、習慣が人生をつくります。自分がどのような状態を手に入れたいのかを考え、言葉と行動を意識して変えていきましょう。
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